
アンダー19第5回大会に参加して
ヘッドコーチ 阿部重一(立教大学) 我々コーチは、種を蒔き、苗を植え、大輪の花や実を結ばせるのが目的ですが、今回のプログラムを遂行して行く内に、今までにない期待を持つようになりました。 ゲームを行い戦うことのみならず、現地の地域社会の中に入り(ホームステイ)生活をしたことも、それぞれの学生のこれからの人格形成に大いに役立つものであったと確信しております。 我々の側には数々のハンディキャップがありましたが、結果において克服できない問題でないことをプレーヤーも我々も実感できたことは、将来のために大きなプラス要因であったと考えております。 今回参加した学校・プレーヤー・スタッフはこのプログラムのメリットを充分に理解されたと思いますし、次回は更に多くの方が参加され、今回我々が感じたメリットを実感されることをお薦めします。もちろん次回も両手を挙げて参加したいものです。 最後になりましたが、この大会にご支援戴きました関係各位に深く感謝申し上げます。ディフェンスコーディネーター 中澤一成(東海大学) 今回のルールでは小さな日本人には不利と思われたが、終わってみて充分戦えているという感触を持った。このプログラムは学生たちにとっても大変良い経験になったと思う。次回は準備を万端にすればワンランクアップも可能だと思う。オフェンスコーディネーター 藤野雅博(日本体育大学) 帰国日、オーランド空港で、参加した学生数人に「どうだった?」と聞いてみた。「本当に最高の経験をさせてもらいました」との返答。満足感に溢れた顔からこの言葉を聞いた瞬間、疲れきった身体がすーっと軽くなった。主将・DB 松本晋弥(日本体育大学) キャプテンとして、短期間ではあったがいい経験ができた。一回り大きくなれた気がします。DB 宮崎祐介(日本体育大学) 参加することができて、とてもプラスになった。ヨーロッパ戦でのMVPは、今後の自信になると思う。QB 山木真治(東海大学) 自分のせいで悔しい結果になってしまったが、他校のコーチに教わったことはとても新鮮でためになった。DB 山田和弘(立教大学) カナダに負けはしたが、手応えは感じた。素晴らしいチーム、素晴らしい舞台でプレーできたことを誇りに思う。RB 遅沢友公(日本大学) あんなに大きなチームと試合をすることは日本にいる限りないと思うので、とてもいい経験になった。C 河村真之助(明治大学) カナダも勝てる相手だったので、負けてとても悔しい。DL 柳瀬拓也(慶應義塾大学) 海外には日本と全く違うフットボールがあった。しかし日本のフットボールも十分それに通用することを知った。WR 小川道洋(帝京大学) アメリカの選手のハングリー精神を見習いたい。やはり目標の高さが違うのか。DL 水上優(中央大学) サイズがなくても、他国と対等に戦えることが分かった。マネージャー 長谷川あやな(立教大学) 用意されたユニフォームが大きすぎてほぼ全員分をサイズ直ししたのは正直大変でしたが、ゲームで皆がジャストフィットのユニフォームでプレーしているのを見て、疲れも吹き飛びました。担当理事 清水裕司 シカゴ空港、入国審査の審査官に「日本でフットボールやってるの?彼らが選手?」と驚かれた。この遠征中、我々はこんなやり取りをいたる所で、何度となく繰り返した。誰もが日本でアメリカンフットボールがプレーされているとは思っていない。 初戦の相手はカナダ、体格の差は歴然。しかし序盤こそサイズの違いに途惑ったものの日本チームは大健闘、27―8と敗れはしたが試合を終えた選手たちは、自分たちの力が充分相手に通用することを実感したようだった。そして我々の素晴らしい闘志、勇敢なプレーに大会関係者は大いに驚かされたようだ。 翌日の地元紙では、敗れたにもかかわらず、日本チームの予想以上の戦いぶり、実力の高さが大きく取り上げられた。カナダチームのQB(体重111kgで日本チームの誰よりも重い)のこんなコメントが載せられていた「日本チームには本当に驚かされた。当たり方も知らないと思っていたが、実際にはスピードもあり、コンタクトを恐れない、いいチームだ。」 第2戦、3位決定戦、相手はヨーロッパチーム。カナダに劣らない巨漢チーム、先制したのは日本、1QにディフェンスのパスインターセプトでTD。2Qにランプレーを止めきれずTDを許し、7−7で前半を折り返す。3Qはお互い一進一退を繰り返し、4Q日本がランプレーで勝ち越しTD。日本側スタンドには日本から駆けつけた選手の家族、マスコミ関係者、審判団、地元日本人会、マイアミから駆けつけてくれた日本総領事、そして選手を預かってくれているホストファミリーの面々。日本は最後までこの得点差を守りきり、日本語でのカウントダウン、そして残り0秒。「JAPAN」と入ったユニフォームの選手の晴れがましい顔、スタッフの力強い握手、このチームで遠征できたことが本当に嬉しく思えた瞬間でした。大会スタッフや他国のコーチもこの結果にはもう驚いた様子は無く、「いい試合だったね、日本が勝てると思っていたよ」と口々に日本の実力を評価してくれました。 帰国後、主催者からこんなメールを頂きました。「大会に参加してくれた日本チームに我々は大変感謝しています。貴方がたは、信じられないような努力でひと時も気を抜くことなく、すべてのゲームを戦い抜きヨーロッパを破るという大きな成果をあげ、銅メダルを獲得しました。長旅にもかかわらずチームをまとめ指揮したコーチやスタッフは賞賛されるものであり、出会いはとても感銘深いものでした。また、貴方がたはホストスクールと選手を預かったファミリーに素晴らしい印象を与えたようです。今クリアウォーターの人々は貴方がたに対し、また日本という国に対しとても好意的な印象を持っています。そしてヨーロッパ、カナダ、USAのコーチとプレーヤー同様に日本のフットボールの質がいかに高いかを知りました。我々から、最高の栄誉をもって今回の日本チームの参加に感謝をいたします。」 大学の代表チームとしての初めての海外遠征で、まだまだ改善しなければならない問題点は山積みですが、日本のフットボールを諸外国に観てもらうという点では成果があったように思います。またこのような大会を通して日本のフットボールのレベルがもっともっと向上すればこんなに嬉しいことはありません。 最後に、今回チーム作りに協力してくださった指導者、スタッフの皆様に心より御礼申し上げます。